ウォークインクローゼット(WIC)を導入したものの、実際に使ってみると「通路幅が狭い」と感じて後悔するケースは少なくありません。収納力を重視するあまり、人が動くためのスペースが削られてしまうことが主な原因です。毎日使う場所だからこそ、スムーズに通り抜けられ、ストレスなく服を選べる環境を整えたいものです。
この記事では、ウォークインクローゼットの通路幅が狭いと感じる理由や、リフォーム時に意識すべき理想的な寸法、さらには限られた空間を広く使うためのアイデアを詳しく解説します。これからリフォームを考えている方はもちろん、現在のクローゼットの使い勝手を改善したい方も、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
ウォークインクローゼットの通路幅が狭いと感じる理由と基本的な理想サイズ

ウォークインクローゼットを作った後に「思っていたよりも通路が狭い」と感じるのには、明確な理由があります。多くの場合、設計段階で「服の厚み」や「人の動作」を過小評価していることが原因です。まずは、なぜ狭く感じてしまうのか、そして一般的にどれくらいの幅があれば快適に過ごせるのか、その基準を整理していきましょう。
「狭い」と感じる原因は収納する服の厚みにあり
ウォークインクローゼットの設計で最も多い失敗は、ハンガーにかけた服がどれくらい通路にせり出してくるかを計算に入れていないことです。一般的に、コートやジャケットをハンガーにかけると、その奥行きは約55センチから60センチほどになります。棚の奥行きが45センチであっても、実際には服の袖や肩の部分が通路側にはみ出してしまうのです。
この「服のはみ出し」を考慮せずに通路幅を設定してしまうと、設計図上では余裕があるように見えても、実際に服を収納した途端に通路が圧迫されてしまいます。特に、厚手の冬物が多い場合や、両側に収納があるレイアウトでは、この数センチの差が「通りにくさ」に直結します。通路を確保するには、まず収納物の実寸を正しく把握することが第一歩です。
また、通路が狭いと服と服が擦れ合い、生地が傷んだりシワになったりする原因にもなります。さらに、奥のものが取り出しにくくなるため、結局手前にある服ばかりを着るようになるといった、収納としての機能低下も招いてしまいます。通路幅を考えることは、服を大切に保管することにも繋がる重要なポイントなのです。
標準的な通路幅の目安と最低限確保したい寸法
ウォークインクローゼット内で人がスムーズに動くために必要な通路幅は、一般的に「60センチ」が最低ラインと言われています。これは、大人が正面を向いて歩くために必要な最低限の幅です。しかし、この幅では「ただ通り抜けるだけ」の状態になりやすく、クローゼット内で着替えをしたり、しゃがんで下のものを取り出したりするには不十分です。
より快適に使うためには、通路幅を75センチから80センチ程度確保することが理想的です。これくらいの幅があれば、両手に服を持った状態でも壁や他の服にぶつかることなく動けますし、少し斜めを向けば中で着替えることも可能になります。特に、毎日のコーディネートをクローゼット内で完結させたい場合は、このゆとりが欠かせません。
もし、リフォームの制約でどうしても通路が狭くなってしまう場合でも、最低50センチは死守するようにしましょう。50センチを切ると、体を横に向けなければ通れなくなり、毎日の出し入れが非常に苦痛になってしまいます。通路幅は単なる「余白」ではなく、クローゼットを「使いこなすための必須スペース」として捉える必要があります。
動作スペースを考慮した寸法設計のポイント
通路幅を決定する際は、そこで「どのような動きをするか」をシミュレーションすることが大切です。例えば、引き出し式の収納を設置する場合、引き出しを引き出すためのスペースも通路幅に含まれます。奥行き40センチの引き出しを全開にするには、さらに40センチ以上のスペースが必要になるため、通路が狭いと引き出しが最後まで開かないという事態に陥ります。
また、高い場所の荷物を取るために踏み台を使う予定があるなら、その踏み台を置けるだけの幅も考慮しなければなりません。さらに、鏡を設置して全身をチェックしたい場合は、鏡から少し離れて立つ必要があるため、通路にはそれなりの奥行きが求められます。このように、「歩く」以外の動作も含めて設計することが、後悔しないクローゼット作りの秘訣です。
家族で共有するタイプ(ファミリークローゼット)の場合は、さらに注意が必要です。二人同時に着替えたり、すれ違ったりすることを想定すると、通路幅は90センチから100センチ程度あるのが望ましいでしょう。利用シーンを具体的にイメージし、誰が・いつ・どのように使うかをリフォーム会社と共有することで、最適なプランが見えてきます。
レイアウト別に見る通路幅の確保と使いやすさの関係

ウォークインクローゼットには、I字型、II字型、L字型、U字型など、いくつかの代表的なレイアウトがあります。どのレイアウトを採用するかによって、確保できる通路幅や収納効率は大きく変わります。現在の通路が狭いと感じている場合、レイアウト自体が部屋の形状に合っていない可能性もあります。ここでは、それぞれの特徴と通路確保のポイントを解説します。
I字型(片面収納)で通路を広く見せるコツ
I字型は、壁の一面のみに収納を配置する最もシンプルなレイアウトです。このタイプは通路幅を最も広く確保しやすく、限られたスペースを有効活用するのに適しています。部屋の幅がそれほど広くない場合でも、片面をすべて通路として使えるため、視覚的な圧迫感が少なく、開放感を得やすいのがメリットです。
I字型で通路をより快適にするためには、収納の奥行きを使い分けるのが効果的です。例えば、コートなど重衣料をかける部分はしっかり奥行きを取り、それ以外の部分はあえて棚を浅くすることで、通路幅にメリハリをつけることができます。また、背の高い家具を配置せず、視線が抜けるようにすると、数値以上の広さを感じることができます。
通路となる壁面に姿見(全身鏡)を設置するのもおすすめです。鏡があることで空間に奥行きが生まれ、狭い印象を払拭できます。また、壁面を利用して薄型のフックを取り付ければ、翌日のコーディネートを掛けておくスペースとしても活用でき、通路を塞ぐことなく機能性を高めることが可能です。
II字型(両面収納)で圧迫感を抑える工夫
通路の両側に収納を配置するII字型は、収納力が非常に高い一方で、最も「通路幅が狭い」という不満が出やすいレイアウトです。左右から服がせり出してくるため、中央の通路がトンネルのように感じられてしまうことがあります。このタイプでは、最低でも通路幅を60センチ以上、できれば75センチ確保するのが鉄則です。
圧迫感を抑えるためのアイデアとして、片側をハンガーラック(掛け収納)、もう片側を浅い棚(畳み収納)にする方法があります。両方を奥行きのあるハンガー収納にすると通路が削られてしまいますが、片側を20〜30センチ程度の浅い棚にすれば、通路幅を広げつつ、バッグや帽子などの小物を効率よく収納できます。
さらに、左右の収納の高さを変えることも有効です。一方を天井まであるフルサイズの収納にし、もう一方を腰高までのカウンター収納にすれば、上半身部分の空間が開けるため、通路の狭さを感じにくくなります。カウンターの上はアクセサリー置き場や、アイロンがけのスペースとしても活用できるため、利便性も向上します。
L字型・U字型でデッドスペースを回避する設計
壁のコーナーを利用するL字型や、三方を囲むU字型は、収納量を最大化できる魅力的なレイアウトです。しかし、コーナー部分は「死角」になりやすく、通路の動線が複雑になる傾向があります。特にU字型は、奥まで入った際に行き止まりとなるため、通路が狭いと閉塞感を強く感じてしまいます。
コーナー部分をデッドスペースにしないためには、回転式のハンガーラックを採用したり、あえてコーナーに何も置かない「ゆとり」を作ったりすることが重要です。無理に角まで棚を詰め込むと、結果として通路が狭くなり、奥のものが死蔵品になってしまいます。コーナーは「取り出しやすさ」を最優先に考えた配置を心がけましょう。
U字型の場合、突き当たりの正面壁には圧迫感のない「オープンシェルフ」や「お気に入りの服を飾るスペース」を作るのがコツです。視線の先が詰まっていないように演出することで、通路の狭さが気にならなくなります。また、足元をスッキリさせるために、棚を床から浮かせる「フロートタイプ」の収納を選ぶのも、空間を広く見せる効果的なテクニックです。
レイアウト選びのヒント
・部屋の幅が120cm程度なら「I字型」がベスト
・180cm以上の幅があるなら「II字型」で収納力アップ
・角を活かしたいなら、通路の回転半径を考えて「L字型」を
通路幅が狭いクローゼットをリフォームで改善する方法

現在お使いのウォークインクローゼットが狭くて使いにくい場合、大規模な間取り変更をしなくても、部分的なリフォームや工夫で劇的に改善できる可能性があります。通路を10センチ広げるだけでも、毎日の使い心地は驚くほど変わります。ここでは、通路幅を確保するための具体的なリフォーム術をご紹介します。
ハンガーパイプの配置と奥行きを見直す
通路を狭くしている最大の要因である「服のせり出し」を抑えるには、ハンガーパイプの位置調整が最も効果的です。通常、パイプは壁から30センチ程度の位置に取り付けられますが、これを数センチ壁側に寄せるだけで、通路幅に余裕が生まれます。ただし、壁に近すぎると服が壁に当たってシワになるため、収納する服の種類(シャツ中心かコート中心か)に合わせて微調整するのがポイントです。
また、思い切って「正面掛け」のパーツを導入するのも一つの手です。通常のパイプは服を横向きに並べますが、正面掛け(プルアウトハンガーなど)にすれば、奥行きを抑えて収納できます。これにより、通路側に突き出る服のボリュームを大幅にカットでき、狭い通路でもスムーズに歩けるようになります。特に、奥行きの浅いスペースを有効活用したい場合に有効です。
さらに、パイプを上下2段に分けることで、横方向のスペースを節約し、通路を広げることも可能です。丈の短いジャケットやシャツを上下にまとめれば、その分、他の場所の奥行きを削ることができ、全体的なレイアウトにゆとりが生まれます。こうした「ミリ単位の調整」が、狭い空間を救うカギとなります。
「扉なし」のオープンタイプに変更してスペースを作る
クローゼット自体の入り口にある扉や、内部の収納棚に付いている扉は、意外とスペースを占領しています。開き戸の場合、扉を開けるための「軌道」を通路として確保しなければならず、実質的な有効スペースが削られてしまいます。この扉を撤去して「オープンタイプ」にリフォームするだけで、通路の自由度は一気に高まります。
扉をなくすことで、視覚的にも空間が繋がり、狭いクローゼット特有の押し込められたような感覚が軽減されます。中が見えるのが気になる場合は、扉の代わりにロールスクリーンやカーテンを設置するのも良い方法です。これなら厚みがほとんどないため、通路幅を一切犠牲にすることなく、必要に応じて隠すことができます。
また、オープンタイプにすると通気性が良くなるという大きなメリットもあります。狭いクローゼットは湿気がこもりやすくカビが発生しやすいですが、扉をなくすことで空気が循環しやすくなり、大切な衣類を守ることに繋がります。出し入れの際も「扉を開ける」というワンアクションが減るため、家事効率もアップします。
引き出し収納を棚板収納へ切り替えるメリット
通路幅が狭い場合、チェストなどの引き出し収納は「引き出すスペース」が必要になるため、相性が良くありません。これを可動式の棚板収納に切り替えるリフォームは、非常に効果的です。棚板であれば、何がどこにあるか一目で分かり、引き出す動作が不要なため、通路が多少狭くても物の出し入れに支障が出にくくなります。
畳む収納をメインにする場合、棚の奥行きは30〜35センチ程度あれば十分です。ハンガー収納(奥行き60センチ)に比べて大幅に奥行きを抑えられるため、その分を通路幅に回すことができます。衣類は浅いバスケットやボックスに入れて棚に置けば、引き出しと同じように整理整頓ができ、見た目もスッキリまとまります。
棚板を「可動式」にしておくことも重要です。収納するものの大きさに合わせて高さを変えることで、無駄な空間(デッドスペース)をなくし、効率よく収納できます。足元を棚ではなくオープンにしておき、キャスター付きのワゴンを活用すれば、掃除の際も楽に移動でき、通路を多目的に使うことが可能になります。
リフォーム時のワンポイントアドバイス:
通路を広げたいときは、収納の「奥行き」を削るのが近道です。すべての服をハンガーにかけるのではなく、一部を「浅い棚への畳み収納」に分散させることで、通路を物理的に広げることができます。
収納力を落とさずに通路の狭さを解消するアイデア

通路を広げるために収納量を減らしてしまっては、クローゼットとしての本末転倒です。大切なのは「収納力」と「通路幅」をいかに両立させるかという点です。最新の収納アイテムや、ちょっとした視覚的なテクニックを駆使することで、狭さを感じさせない機能的なクローゼットを実現できます。ここでは、明日からでも試せるアイデアを紹介します。
スリムハンガーと吊るす収納の活用
物理的な通路幅を変えられなくても、服のボリュームを抑えることで実質的な通路を広げることができます。その第一歩が「ハンガーの統一」です。厚みのある木製ハンガーから、滑り落ちにくいスリムな起毛ハンガーや、厚さ数ミリのアルミハンガーに変更してみてください。これだけで、同じ枚数の服でも収納時の厚みが3割から5割ほど削減されることがあります。
服がコンパクトに収まれば、通路にせり出していた肩の部分が引っ込み、歩きやすさが格段に向上します。また、スラックスやスカートも「吊るす専用の連結ハンガー」を使うことで、横幅を取らずに垂直方向へ収納できます。「横に広げず、縦に重ねる」意識を持つことが、狭い通路を守るための鉄則です。
また、吊り下げ式の布製ラック(シェルフ)を活用するのもおすすめです。これはハンガーパイプに吊るして使うタイプで、帽子やバッグ、畳んだニットなどをコンパクトにまとめられます。床に物を置かずに浮かせて収納することで、通路の足元がクリアになり、つまずく心配もなく安全に動けるようになります。
照明の工夫で奥行き感と明るさを演出
通路が狭いクローゼットは、光が届きにくく暗くなりがちです。暗い空間は実際よりも狭く感じられるため、照明を工夫して「明るい空間」を作ることが重要です。天井に付けるメインの照明だけでなく、棚の内部やパイプの上にLEDのテープライトを設置してみてください。影をなくすことで、空間に広がりが生まれます。
特に、足元を照らすフットライトを導入すると、通路の境界がハッキリし、圧迫感が和らぎます。最近では配線工事不要の「人感センサー付き電池式ライト」も安価に手に入ります。クローゼットに一歩足を踏み入れた瞬間にパッと明るくなる演出は、狭さを忘れさせるだけでなく、高級感も与えてくれます。
照明の色味にもこだわってみましょう。温かみのある電球色よりも、自然光に近い「昼白色」のほうが、服の色を正しく判別できるだけでなく、空間をシャープで広く見せる効果があります。壁紙が白い場合は、光が反射してさらに明るさが増すため、リフォームの際は内装の色と照明の組み合わせも検討してみてください。
壁面とドア裏を使い切る「浮かせる収納」
通路の床面には極力何も置かないのが、狭いクローゼットを快適に保つコツです。そこで活用したいのが「壁面」です。通路の壁に有孔ボード(ペグボード)やワイヤーネットを取り付ければ、ベルトやネクタイ、アクセサリーなどの小物を一括管理できます。これらは厚みがほとんどないため、通路幅を邪魔することはありません。
また、もしドアを残している場合は、その裏側も貴重な収納スペースになります。ドア掛け用のフックやポケットを使えば、スリッパや掃除用具、普段使いのバッグなどを効率よく配置できます。このように、「床以外の面積」をいかに使い切るかが、限られた幅の中で収納力を維持するポイントです。
高い位置にあるデッドスペースも、取っ手付きのボックスを使えば活用可能です。季節外れの服や冠婚葬祭用のアイテムなど、使用頻度の低いものは上部にまとめ、通路に近い「ゴールデンゾーン」には今すぐ使うものだけを置くようにしましょう。動線を整理することで、狭い通路内での滞在時間を短縮し、ストレスを減らすことができます。
リフォーム前に確認したい動線と失敗しないための注意点

ウォークインクローゼットのリフォームを成功させるには、単に寸法を測るだけでなく、生活の中での「動き」を深く考える必要があります。せっかく通路幅を広げても、スイッチの位置が悪かったり、湿気がこもったりしては台無しです。ここでは、計画段階で見落としがちな、実用面での注意点をまとめました。
生活動線に合わせたクローゼットの配置
ウォークインクローゼットが生活動線のどこに位置しているかは、通路幅の重要度に大きく影響します。例えば、寝室の奥に行き止まりとしてあるタイプと、寝室と廊下を繋ぐ「ウォークスルー」を兼ねたタイプでは、後者の方がより広い通路幅を求められます。通り抜けが頻繁な場所では、80センチから90センチ程度の幅がないと、家族間のストレスになります。
また、洗濯物を干す場所や、取り込んだ後に畳む場所との距離も考慮しましょう。洗濯機からクローゼットまでの動線がスムーズであれば、通路が多少狭くても家事の負担は少なくなります。逆に、重い洗濯カゴを持って入る必要があるなら、カゴの幅を考慮した通路設計が不可欠です。リフォーム前に、朝の準備や洗濯のルーチンを書き出してみるのがおすすめです。
さらに、将来のライフスタイルの変化も予測しておきましょう。例えば、年齢を重ねて杖が必要になったり、車椅子を利用する可能性があったりする場合、現在の基準である60センチでは全く足りません。長く住み続ける家であれば、ある程度のバリアフリーを意識して、最初から広めの通路を計画しておくのが賢明な判断です。
コンセント・スイッチの場所と使い勝手
意外と忘れがちなのが、照明のスイッチやコンセントの配置です。通路が狭いクローゼットでは、服に隠れてスイッチが押しにくくなったり、掃除機をかけるためのコンセントが奥にありすぎて届かなかったりといった問題が発生します。スイッチは入り口のすぐ横、服が被らない高さに設置するのが基本です。
また、クローゼット内で除湿機やサーキュレーターを使いたい場合は、それらを置くための専用コンセントを設けておきましょう。通路が狭い中で延長コードを這わせると、足元が危ないだけでなく見た目も悪くなります。リフォーム時に壁の内部に配線を通しておくことで、スッキリとした安全な空間が保てます。
さらに、スマートフォンの充電や、電動シェーバーなどの充電スペースをクローゼット内に作るのも便利です。通路の邪魔にならないカウンターの一部にコンセントを設ければ、身支度の拠点としてさらに機能性が高まります。配線計画は、棚のレイアウトが決まった直後に行うのがベストなタイミングです。
通気性とカビ対策のための隙間(ゆとり)
「通路が狭い=空間が密閉されている」と言い換えることもできます。クローゼットは空気が停滞しやすく、特に通路幅が狭いと服同士の密度も高まり、湿気が逃げ場を失います。これがカビやダニの発生原因となるため、通路幅を確保することは「通気路」を確保することでもあるのです。
リフォームの際は、あえて壁と収納棚の間に数センチの隙間を作ったり、棚板をルーバー状(すのこ状)にしたりする工夫も検討してください。また、通路の突き当たりに小さな換気扇を設置したり、エコカラットのような調湿効果のある壁材を採用したりするのも非常に効果的です。見た目の広さだけでなく、「空気の通り道」としての通路を意識しましょう。
特に、北側に面した部屋にクローゼットを設置する場合、壁との温度差で結露が発生しやすくなります。通路幅にゆとりがあれば、壁から少し離して服をかけることができ、結露による衣類の傷みを防げます。健康的な収納環境を維持するためにも、ギリギリまで詰め込まない「心のゆとり」ならぬ「空間のゆとり」を大切にしてください。
| チェック項目 | 確認すべきポイント |
|---|---|
| 生活動線 | 洗濯から収納までの流れに無理はないか |
| スイッチ位置 | 服に隠れず、暗闇でもすぐに手が届くか |
| コンセント | 除湿機や掃除機を使える場所にあるか |
| 通気性 | 空気が循環する隙間が確保されているか |
まとめ:ウォークインクローゼットの通路幅が狭い悩みをリフォームと工夫で解消
ウォークインクローゼットの通路幅が狭いという問題は、単なる面積不足だけでなく、収納の配置や服のボリューム、そして日々の動線が複雑に絡み合って起こるものです。しかし、理想的な寸法を知り、適切なレイアウトや収納アイテムを選択することで、限られたスペースでも驚くほど快適な空間に生まれ変わります。
まずは現状の通路が何センチなのか、そして何が動きを妨げているのかを把握することから始めてみてください。リフォームを検討する際は、最低60センチ、理想は75〜80センチの通路幅を基準にしつつ、扉をなくしたり棚の奥行きを調整したりといった柔軟なアイデアを取り入れることが成功のポイントです。
毎日、お気に入りの服を選ぶ場所が快適であれば、一日のスタートも清々しいものになります。通路幅の悩みを解消して、機能性と美しさを兼ね備えた、あなたにとって最高のクローゼットを実現してください。今回の記事でご紹介した工夫や注意点が、理想の住まい作りの参考になれば幸いです。


